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2020年7月29日

「フォトナビ・目視レス」 自由に動き回る小魚を画像認識で、追従、計測の自動化を実現!

「小型魚類モデル生物」の動線解析、寸法計測が可能に~自由に動き回る小魚を画像認識で、追従、計測の自動化を実現~

 

「フォトナビ・目視レス」は、人が目視し、脳で判断する感覚と同じように、画像の中から特定の条件に当てはまる領域や、類似する色・形・模様などを瞬時に自動検出する独自開発の画像認識技術を搭載しています。

今回、「小型魚類モデル生物」の動線解析、寸法計測においては、新たな独自アルゴリズム「ABHB」(Algorithm Based on Human Brain)を使用して開発し、「フォトナビ・目視レス」にプログラム化しています。

 

■「ABHB」による「小型魚類モデル生物」の動線解析、寸法計測

「ABHB」は、人の目と同じように「水槽の底面の反射」、「影」、「魚」を正しく区別し、魚の画像だけを抽出後、純粋な魚の動きのみを追って、より正確な動線解析を行うことを可能にしています。これにより、従来小さく、自由に泳ぎ回るため困難とされている「小型魚類モデル生物」の、動線解析・寸法計測の自動化を実現しました。

 

 

「ABHB」による寸法計測イメージ

 

■参考 モデル生物と「小型魚類モデル生物」の特徴
モデル生物とは、生物学の研究に使われる生物のことです。代表例として、哺乳類(マウス、ラット)、両生類(カエル)、魚類(ゼブラフィッシュ、メダカ)が挙げられ、研究の目的にあわせて、実験しやすい特徴を持った特定の生物が用いられます。なかでも、「小型魚類モデル生物」は、以下の特徴から、幅広い研究分野(人の脳や体の研究、創薬、機能性食品の開発など)に適しています。

 

<「小型魚類モデル生物」の特徴>
・低コストでの管理が可能:他のモデル生物に比べサイズが⼩さく、省スペースで飼育、管理が可能
・数の確保が可能:毎週100~200個の卵を産む
・人の遺伝子と近い: 70~80%の遺伝子情報がヒトと共通している

今回の開発は、株式会社イワキが提供する小型魚類集合水槽システム「LAbREED」(ラブリード)を採用した実証実験(以下概要事例)において、動線解析技術の検証を行いました。

 

【採用事例】

■採用先
株式会社イワキ、小型魚類飼育水槽システム「LAbREED」
株式会社イワキは、20年前から「小型魚類モデル生物」の飼育管理装置に携わり、現在、小型魚類集合水槽システム「LAbREED」を提供しています。「LAbREED」は、高性能水質コントローラによる飼育水の安定した水質管理から、「小型魚類モデル生物」の効率的な管理が行えるほか、様々な研究用途に合わせた提案が可能なため、国内外の大学、研究機関や民間企業で幅広く採用されています。
小型魚類飼育水槽システム「LAbREED」

 

■「小型魚類モデル生物」の解析ニーズ
これまでの解析は、研究者が目視で魚の状態を確認したり、実際に魚のサイズを計測したりすることが主流でした。一方、目視確認による課題(見る人によってバラつき、定量的な判断ができない)も存在していました。さらに、近年、研究分野の多様化により「動線解析」(モデル生物の動きを追う)や、「寸法計測」(モデル生物のサイズを測る)の用途が拡がり、研究効率の向上を目的とした、自動化・定量化ニーズが高まっています。

 

■「小型魚類モデル生物」解析の課題
株式会社イワキは、自動化・定量化ニーズが高まりとともに、「LAbREED」へ動線解析、寸法計測などの機能を搭載するため、数年前からセンシング技術を活用した検証を行ってきました。しかし、センシング技術では、複雑なプログラミングの必要性や、自由に動き回る魚の特性から、正確に捉えて数値化することは難しく、高い精度の結果を得られないことが課題でした。

 

■長年検証していた、動線解析・寸法計測の定量化に成功
株式会社イワキの検証の担当者は、動線解析・寸法計測により適した技術を探していたところ、「ABHB」に出会い、「この技術を用いて、人の目でみるように魚の自由な動きを追うことができたら、動線解析や寸法計測を正しく行えるのではないか?」と考えました。これにより、株式会社イワキとの共同プロジェクトとして、「フォトナビ・目視レス」と「LAbREED」を融合し、自由に泳ぎ回る魚の動線解析・寸法計測を実施しました。内容は、実際の動画をもとに、「ABHB」をプログラム化した「フォトナビ・目視レス」において、「小魚の動線を検出するアルゴリズム」の性能検証を行うものです。その結果、何年もうまくいかなかった「小型魚類モデル生物」の動線解析・寸法計測の定量化が見込める状況となりました。その要因は、担当者の考えたとおり、「フォトナビ・目視レス」が、人の目と同じように魚の自由な動きを追うことができる点にありました。

 

■「ABHB」による「小型魚類モデル生物」の解析
人の目と脳は、自然に水槽とその中の動いている物を認知します。そして、その物の形が魚であることを認識します。魚が動くことで、水槽の底面に魚が反射したり、水槽に魚の影ができたりしますが、人はこれを魚本体と無意識に区別します。これにより、人は魚の⾃由な動きを追うことができます。「ABHB」は、人の目と脳の無意識を意識化し、その判断プロセスをプログラミング、アルゴリズム化したものです。

 

■「ABHB」の使用により、様々な魚の動きを解析・計測が可能に
新開発の「ABHB」を搭載した「フォトナビ・目視レス」は、人の目や脳と同じように「水槽の底面の反射」、「影」、「魚」を正しく区別し、魚の画像だけを抽出することが可能です。これにより、純粋な魚の動きのみを追って、より正しく動線解析を行うことができます。また、フレームごとの画像解析技術により、精度の高い魚の寸法計測を行うことも可能です。また魚は、前、後、斜め、真横など様々な方向に動くため、カメラに映る魚のサイズも一定ではありません。「フォトナビ・目視レス」は、動画をフレームごとに解析し、魚が真横を向いた瞬間のフレームを算出します。そのため、精度の高い寸法計測が可能となります。

 

ゼータ・ブリッジは今後、「ABHB」を活用した画像認識の応用利用分野と事例を増やし、「フォトナビ・目視レス」の拡充を図ります。また、「ABHB」を利用したツールを開発し、「ABHB」の普及を目指します。

 

 

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