2021年11月17日
【リリース】ゼータ・ブリッジ、鳥取大学と「光学イメージングによる黄疸症状の定量化法の構築」の実証実験を開始~色の定量化技術を活用し、オンライン診察普及を目指す~
株式会社ゼータ・ブリッジ(本社:東京都品川区、代表取締役:安藤 尚隆、以下ゼータ・ブリッジ)と、鳥取大学医学部附属病院 消化器内科(所在地:鳥取県米子市、研究責任者:杉原 誉明、以下鳥取大学)は、「光学イメージングによる黄疸症状の定量化法の構築」に向けた実証実験を2021年9月より行っております。
【背景】
新型コロナウイルス感染症により診療の在り方も大きな影響を受け、今後はオンライン診療の普及が予想されています。その一方、オンライン診療は、医師が五感を駆使して、患者さんの身体から直接情報収集をする身体所見による診察が難しくなるという課題があります。
身体所見により診断される黄疸は、医師の経験と主観に基づいて判断されており、画面で判断するオンライン診察では画像の条件により黄疸の判断が難しくなると考えられています。
そこで、顔面や眼球(結膜)から得られる所見である黄疸について、任意のカメラ・撮影環境で撮影したデジタル画像からの定量化に関する実証実験を行い、今後のオンライン診察拡大の一助となるよう努めます。
【概要】
<目的>
・顔面の一部と眼球・眼瞼結膜のデジタル画像を取得し、その色調を定量化し血液データと照らし合わせて、非接触技術による黄疸所見取得法を構築する。
<評価項目>
・デジタル画像で取得した黄疸の眼球結膜と血液データ(ビリルビン値)との相関の解析。
・デジタル画像で取得した顔面と眼球結膜の色調変化の比較検討。
<実験方法>
・同意の得られた対象者の左右眼球を通常正面と下眼瞼を下げた状態で撮影。併せて顔面の写真も取得。
・写真撮影は、鳥取大学の研究責任者または研究分担者が、自作装置に設置したiPhoneにて行う。
・写真撮影当日の血液検査の総ビリルビン値を取得。
・デジタル画像の解析はRGBの諧調に分割し行う。・ゼータ・ブリッジの「ABHB*」による色調の定量化技術で症例画像を解析。
<実施期間>
・2021年9月24日~2022年3月(予定)
尚、候補となった研究対象者には説明文書や同意文書を用いて十分に説明し、研究参加について文書にて同意を得ます。
*ゼータ・ブリッジの「ABHB(アルゴリズム・ベースド・オン・ヒューマン・ブレイン)」
目視の判断プロセスを独自アルゴリズム化した「ABHB(アルゴリズム・ベースド・オン・ヒューマン・ブレイン)」を活用した技術。
「ABHB」は、⼈と近い感覚で⾊を検知し、また⼈が⽬視で判断するように光源による物体の⾊の差異を補正することができます。